曖昧な交響曲

執筆、叶雨がお届けする狂った音たち 

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外に出ることはできない 現実を受け止め始めた秋 これまで泣き叫んだり反抗したりしたけど意味なんてなかった だから仕方なく大人の言うことに従うことにした ただただ音を奏でる日々 毎日がモノクロでツマラナカッタヨ 「×××さん、今日は新しい子がくるわ」…

出会い-一号機の受難-

俺は所詮この世界の言いなりでしかない 狭くて暗い部屋に閉じ込められる 部屋の中にはたくさんのゲームに玩具 暇をすることなんかないし、お願いすればなんでも叶えてくれる ただ一つを除いては。 「お兄さんお兄さん、外に連れて行って欲しいんだ」 「ダメ…

コトバの姫君

支えてくれたのはあなた 遠い遠い国の王子様 あなたの存在が私をいつも輝かせてくれた だから頑張れるの お城の中では楽しいこと、嬉しいことばかりではないわ 悲しいこと、辛いこと乗り越えなければならない壁がいくつも存在する 堅くて厚い壁だけれど私は…

僕の負けか

だーーーーっ!!! 毎回毎回何なんだよ!これはぁ・・・ 付き合ってられっかよぉお・・・ 『廊下は走っちゃダメだよ』 壁に飾られた言葉を俺は全力で無視 仕方がない だって追いかけられてるから 「信乃くーーん!あっそびっましょーーーー」 嫌だぁあああ…

レンズの先に見えたものは

『人間は皆平等』なんて言うけどそんなものただの上辺だけの言葉じゃない? きっとどこかで違うんだよ だって『平等』なんて無責任な言葉吐き気がするんだもん その言葉が真実ならば私はこんなことになってない 「いつになったら『真実』が見つけられるの?…

はぴはぴ

えへへへへ 素敵な笑顔にきらきらなみんな いつまでも大切にしたいもの! だいすきだいすき 大事にしないと でももう遅い みんな壊れちゃった

おいでおいで少女さん

並びゆく本の羅列 もう何を考えればいいかわかんないな どうしようかな また巡る廻る 光りゆく一冊見つけましょう そこに本当の真実が書いてあるから 見つけれないなら探しましょう なくしてしまったのなら作りましょう 広くて狭い本の中に 君は何を願うだろ…

僕は悪くない

いつだってそうだ 皆寄ってたかって僕のせいにする 僕は何もしてないのに いらいら また僕のせい? いい加減自分のことだって認めたら しくしく 結局また僕のせい 僕は何もしてないのに ねぇ誰か僕を信じてよ

斜め上の未来地図

遥か彼方に置いてきた忘れ物 もう元に戻ってこないみたい 残念だな 気に入ってたのに だけど仕方ないや 諦めよう

黄薔薇に咲いた乙女

ふふふ 私もついに運命の相手を見つけたの! この手でぐちゃぐちゃにして壊したいあの人 いつもは優しくて何だか普通の人だけどそんなところが また何処か私の心を掴んでくるの 今日も車で轢いてあげたよ でも結局彼は生きたまま いつになったら消えてくれる…

スノーどろっぷ

とある不慮なことで事故に巻き込まれてしまった あのときの俺は叫ぶことができたならばこう言っていただろう。 「痛い!!!全身がいたーーーーい!!!」 いや、普通こうだからね だけど本当に痛くてそのまま意識ブッ飛んだんだよね 参っちゃうよ、本気で …

絶望が色を選ぶならば

世界には飽きた 同じことしか繰り返せない世界なんて嫌いだ 飽きた嫌い飽きた嫌い もっとこの世はカラフルにしようよ たくさんの色を並べて楽しめばいつか微笑むときがくるじゃない こんな絶望した無色の世界なんて嫌だなあ 希望を捨てちゃダメだよ 皆のきら…

真昼のえがお

照りつける真っ赤な太陽こんにちは 今日も楽しくお散歩なのかしら ふと歩けば新しく並んだ可愛い色した 大きなおうち 木の匂いがやんわりとここからでも伝わってくるの 見慣れた街に新しいものができたとき それは何かの出会いかもしれないわ

花びらひらけば

舞い散るひとつに凛として 姿かたちを整えませう どこの御方か今日も分かりはしませぬ 身を委ねてこいましょう あの日見た紅色の空に また胸に光を灯す

夢見て恋して雨乞いを

ピチャピチャポツポツ ききなれた代わり映えのない音 かわらない時間を経て得たものは何色の世界かしら 赤青黄白黒 どれも素敵な夢物語 月がのぼって意識を雲に浮かべれば 何だかふわふわ 新しい運命の予感 ドキドキバクバク この音はなにかしら ききなれな…

不安定な僕

繰り返す毎日はとても窮屈な日々 自問自答のループをすれば 壊れたオルゴールが音をたてる 消えてなくなれば僕は自由になれたかな 足枷こんにちは 声をかければ返事はなくって ポツポツと僕だけが鳴いていたよ

ガラクタマジック

ガラクタマジック奏でてね いつまでも君のオモチャなLady 何もワカラナクテ無表情無感情 意識なんてもう風で飛ばされちゃった カラッポマジックなんだっけ 何もないのは怖いから 欲しくてたまらないのは何だろう ココロマジック何処いった? 内緒のお話聞い…

魔女と暗闇学校

さあさあ始まる今夜の授業 僕らと私たちの大人な時間? いえいえそんなことはありません 正式に純粋なひとつの儀式なのです 私は嘘は言いません 素直なところが取り柄です さあ笑いましょう 歌って踊って狂っちゃえばもう戻れない!戻らない? 魔法を唱えた…

嘘つき彼女

嫌いです。 答えたのは私 ただの嘘つきな下品で下等な雨降り女 晴れた彼に私はつり合っていないの だから、お願い? 私を開放して欲しいんだよ 宝石みたいなキラキラした海に私も飛び込みたいの 一人にさせてよ お願いするよ 手を差し伸べないで 逃げれないよ…