曖昧な交響曲

執筆、叶雨がお届けする狂った音たち 

出会い-一号機の受難-

俺は所詮この世界の言いなりでしかない

狭くて暗い部屋に閉じ込められる

部屋の中にはたくさんのゲームに玩具

暇をすることなんかないし、お願いすればなんでも叶えてくれる

ただ一つを除いては。

「お兄さんお兄さん、外に連れて行って欲しいんだ」

「ダメだよ。いつも言っているじゃないか」

「嫌だ!だって外はたくさんの楽しいことがあるって誰かが言ってた!」

外に出たいという欲望を吐けばいつもお兄さんは言うんだ

「それは嘘なんだ」

「外は怖いことばかりなんだよ。だって知ってる人がいないんだ。

君は一人になってしまう。それは嫌だろう、×××?」

うん、分かった。やっぱりお外はコワインダネ