曖昧な交響曲

執筆、叶雨がお届けする狂った音たち 

黄薔薇に咲いた乙女

ふふふ

私もついに運命の相手を見つけたの!

この手でぐちゃぐちゃにして壊したいあの人

いつもは優しくて何だか普通の人だけどそんなところが

また何処か私の心を掴んでくるの

今日も車で轢いてあげたよ

でも結局彼は生きたまま

いつになったら消えてくれるのかな

貴方が生きていると私胸が熱くなるの

病気なの

だからこれを抑えるために早くあなたを殺さなきゃ

スノーどろっぷ

とある不慮なことで事故に巻き込まれてしまった

あのときの俺は叫ぶことができたならばこう言っていただろう。

「痛い!!!全身がいたーーーーい!!!」

いや、普通こうだからね

だけど本当に痛くてそのまま意識ブッ飛んだんだよね

参っちゃうよ、本気で

幸い軽傷で済んだみたいな俺は正直ホッとしていると同時に

焦りを感じていた。

突然だが俺には彼女がいる

もうそれは美人だ

学校でも騒がれるぐらいの美人ね

最初告った時にOKもらった時は本当飛び跳ねたね

すごい俺自身幸せな毎日だったんだけど彼女少し問題があるんだよね

それが・・・

「あ、まだ死んでなかったんだ?えへへー今度はいけると思ったのに」

少し病んでることだ

「軽傷だとよ」

「それは残念!また殺してあげる!」

「はっ、頑張ってくださーい」

かといって俺が何故別れないかというとこれもまた複雑な事情があってだな

まあそれはまた別のはなし

絶望が色を選ぶならば

世界には飽きた

同じことしか繰り返せない世界なんて嫌いだ

飽きた嫌い飽きた嫌い

もっとこの世はカラフルにしようよ

たくさんの色を並べて楽しめばいつか微笑むときがくるじゃない

こんな絶望した無色の世界なんて嫌だなあ

希望を捨てちゃダメだよ

皆のきらきらしていろんな色の希望に僕は期待してるんだ

いつまでも、ね

 

とある希望厨の呟き

真昼のえがお

照りつける真っ赤な太陽こんにちは

今日も楽しくお散歩なのかしら

ふと歩けば新しく並んだ可愛い色した

大きなおうち

木の匂いがやんわりとここからでも伝わってくるの

見慣れた街に新しいものができたとき

それは何かの出会いかもしれないわ